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コラム
AV/情報家電
2023.08.05
リサイクルショップのスタッフが考えるデジカメ
「最近デジカメを使ってますか?」
最近、あまりデジカメを使っていないのではないでしょうか? スマホの方が常に持っていることも多いので、日常のちょとした写真を撮るのにスマホ、という方は多いと思います。さらに近年、スマホのカメラの進化が進み、デジカメと遜色ない機種も多数出でいますので、学校行事や旅行の記念写真をスマホで残す方も多いと思います。
実際、デジカメの出荷台数は2010年の約1億2146万台をピークに減り続けていて、2018年には約1942万台とピーク時の約1/6に、2022年にはさらにその半分以下の約801万台と減少しています。(ちなみに富士フィルム社のフィルムカメラ「チェキ」の2018年の出荷台数が1000万台を突破しているので、現在チェキの出荷台数が上回っていると考えられます。)
また、全盛期はいろんなメーカーから出ていたデジカメも現在ではキャノン、ソニー、ニコン、富士フィルム、パナソニックの5社で世界シェアの95%を占めるように、メーカーの淘汰も進んでいます。
もうデジカメは終わってしまったのでしょうか?
その質問に答える前に、まずはデジカメの種類(タイプ)を説明します。
コンパクトデジカメ(レンズ一体型デジカメ)
通称コンデジ。レンズの交換ができないコンパクトなタイプのもの。コンパクト故に携帯性の良さが特徴の一つだったのですが、スマホの進化により使う機会が減ってきました。
出荷台数は2008年の約1億1007万台をピークに、2018年には約866万台に、2022年には約208万台と著しく減少しています。
レンズ交換式デジカメ
撮影対象に応じてレンズを交換するタイプ。元々はデジカメ市場の1割にも満たないハイアマチュア・プロ向けの製品でしたが、コンデジの衰退に伴い、現在ではデジカメ市場の主流となっています。
出荷台数は2013年の約1713万台をピークに、2018年には約1076万台(この年にコンデジを上回ります。)、2022年に約593万台と減少はしているもののコンデジ程衰退はしていません。
カメラ本体とレンズとの接続に「レンズマウント規格」という規格があり、これが合わないとレンズを接続することができません。各メーカー、各機種毎に異なっています。
レンズ交換式カメラも2つのタイプがあります。
①デジタル一眼レフカメラ
通称デジイチ。フィルムの一眼レフカメラをデジタル化したもの。
光学式ファインダーを持つのが特徴。元々、一眼レフカメラは撮影画像とファインダー画像を一致させるために出来たもので、撮影用レンズを通った光をフィルムの手前に置いたミラーで反射させ、その光を光学式ファインダーに導くことで実現させています。そのため、カメラ本体が重く大きくなる傾向にあります。
②ミラーレス一眼カメラ
単に「ミラーレス」と呼ばれることもあります。
デジイチから光学式ファインダーを省いたもの。代わりに電子ビューファインダーや液晶ディスプレイで画像を確認します。光学式ファインダーを取り除いたおかげで小型軽量化に成功しています。「重くて大きなカメラは持ち歩きたくないが綺麗な写真が撮りたい」という層を中心に受け入れられました。
2020年にはデジイチの出荷台数が約237万台、ミラーレスが約293万台とミラーレスが上回り、2022年にはデジイチ約185万台、ミラーレス約407万台と完全にデジカメ市場の主役になっています。
デジカメは終わってしまったのでしょうか?
それでは、先程の質問に答えましょう。
答えは「NO」です。まだ終わっていません。
あくまでも、リサイクルショップのスタッフとして商品に携わっている中で感じることですが、デジカメはまだまだ人気商品です。さすがに全盛期に比べると買取る数はかなり減って来ましたが、商品化して店頭に並べるとかなりのスピードで売れて行きます。
特に10年以上前に1万円くらいで売られていたデジカメが、手頃な価格のためなのか早く売れます。あればあるだけ売れる隠れた人気商品という印象です。
それでは、どんな層の方々がデジカメを買われるのか、経験を踏まえて考察してみます。
①工事現場で写真を撮る層
これは作業着で来られたとあるお客様が、ちょっと古いデジカメを買われた時に言われた言葉です。
「現場で使っていたデジカメが急に壊れてね。これくらいのデジカメが必要なのよ。」
その時は工事現場で写真を撮るのにデジカメが必要なんだな、くらいしか考えていませんでしたが、調べてみると、特に公共工事では撮影した工事写真をCD-R等ににデータとして入れて電子納品する必要があるそうです。あまりデータが大きくなっても困るということでデジカメが便利なのでしょう。デジカメによっては「CALSモード」という電子納品に適した画質・サイズで撮影できるモードを搭載したものもあります。さらに、工事現場のハードな環境に対応できるように防水・防塵・耐衝撃といった特徴を持った「現場用デジカメ」と呼ばれるものも人気です。
ただ、最近では建築事業者や工事会社の現場において使えるスマホ・タブレットの「施工管理アプリ」が出ていますので、今後はこちらが主流になって行くかも知れません。
②修学旅行で使う層
これもとある親子連れのお客様から伺った言葉です。
「修学旅行にスマホは持っていっちゃダメだけど、デジカメはOKなんで買いに来た。」
これは、とある学校の、その学校だけのルールかも知れませんが、実際にそう言って買いに来られたお客様がいらっしゃっいました。
ただ、迷子になった時などに、地図アプリも使えて連絡も取れるスマホがあった方が安全な気はしますので、スマホの所持が解禁されて行くように感じます。
③ネットに写真をアップする層
ブログやホームページにアップする写真はあまりデータが大き過ぎても困ります。ページを開くのに時間がかかってしまうと、見てくれる方も減ってしまいます。また、ネットオークション等では写真のサイズが「この大きさまで」と指定されているものもあります。
自分もネットに商品の写真をアップすることがありますが、デジカメを使用しています。スマホと違って「写真を撮るのに特化した機械」であるデジカメの方が使い勝手がいいように感じています。
④自分のカメラが欲しい、カメラで写真を撮りたい層
これはあくまでも私見です。自分もプライベートでデジカメを所有していますが、結婚式や入学式、運動会、卒業式といったイベントはスマホじゃなくてデジカメで撮影したいと考えます。自分の世代(アラフィフです)が子供の頃、カメラというのは贅沢品でした。入学式、運動会、卒業式といったイベントや旅行の際に親が持ってきて(持ってなければ近所の方から借りてきて)撮影してくれるものでした。当然、子供が触っていいものではありませんでした。さらに、カメラ屋さんに持って行って現像が出来上がるまで写真の確認もできない、とにかく手軽なものではありませんでした。そういった世代にとって自分のカメラというものは憧れです。先ほどの修学旅行で思い出しましたが、自分達が学生の頃は修学旅行にカメラを持って行くのは禁止でした。旅行中の写真は、同行したカメラマンや先生方が撮った写真を廊下等に貼りだして、どれが欲しいかを選ぶシステムでした。自分は写ってないけど、好きな子が写っている写真の番号を書くかどうか悩んだのはいい思い出です。そんな自分にとって「自分のカメラを持つ喜び」「カメラで写真を撮る喜び」は格別のものです。
まとめ
出荷台数の推移だけを見ると、以前のように人気商品とは言えないデジカメですが、リサイクルショップの現場でお客様に接し、商品の売れ行きを見ているとまだまだ人気商品だと思います。
現状、使っていないデジカメを眠らせている方は多いのではないでしょうか?もしかしたら捨ててしまった方もいらっしゃるかも知れません。そんなデジカメを、捨てる前に一度リサイクルショップで査定をしてみませんか?
意外な金額がつくかも知れません。
※デジカメ出荷台数は下記サイトを参照しました。
https://www.cipa.jp/j/index.html
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