都市ガスとプロパンガス(LP)の違いってナニ?

私達が普段使っているガスには、都市ガスとプロパンガス（LPガス）の2種類があります。
どちらも調理をしたり、お風呂のお湯を沸かしたり、同じ用途で使われています。
お引越しで都市ガスからプロパンガス、もしくはその逆に変わる事もありますよね。
ガスコンロを購入の際に気を付けて頂きたいのが都市ガス用とプロパンガス用を間違えないようにという事です。
誤って違う方で取り付けてしまうと、不完全燃焼により一酸化中毒や爆発や機器の故障を引き起こしてしまう原因になります。
確認する際はガスコンロの側面を見て下さい。また設置の際のホースが都市ガスは薄ピンク、プロパンガス(ＬＰ)はオレンジ色と言う点で見分ける事もできます。

それぞれの特徴

【都市ガス】

メタンを主成分とする天然ガスが主な原料です。
－162℃に冷却すると液体になり体積が600分の1にまで小さくなります。空気よりも軽く、ガス探知機が高い場所に設置されます。
発熱量は約11.000Kcal/ｍ3
供給方法は気化したものをガス導管により供給されます。
使用料金は公共料金であり規制料金だったため販売店ごとに大きな差が無いと言われています。
※現在も公共料金ですが2017年4月1日から法律の改正により「ガス小売全面自由化」となりました。今現在は一部の地域で規制料金もありますが、いずれ撤廃される予定です。
災害が起こった際に復旧に約1ヵ月～２ヵ月程度かかると言われています。

【プロパンガス】

プロパン・ブタンを主成分とする液化石油ガスが主な原料です。
－42℃に冷却すると液体になり体積が250分の1にまで小さくなります。空気より重いという特徴があります。プロパンガスは低い位置に設置されます。
24.000Kcal/ｍ3(都市ガスの2倍以上です)
よく屋台などで見られるガスボンベに液体のまま詰めて供給し気化させ使用します。
初めから自由料金である為、販売店により大きく値段の差があります。都市ガスと比べてプロパンガス(LP)が高いと言われています。
プロパンガス(LP)が高い理由としては都市ガスにはないボンベの配送コストがあることが要因の1つとされています。
災害の際の復旧に約3日～1週間程度と言われています。

【共通点】

どちらも無臭ですが、万が一の時に気づくように臭いをつけてあります。

【供給エリアと料金について】

都市ガスとプロパンガス（ LPガス）の供給方法の違いは、供給エリアの違いにも関係します。都市ガスを供給するためにはガス導管が必要です。このガス導管を設置するためには、莫大な初期費用がかかります。人口がある程度密集している、つまり潜在的な契約者が多い地域でないと、ガス導管を引いても初期費用を回収することができません。そのため、都市ガスはその名が表すとおり、主に都市部でのみ供給が行われています。一方でプロパンガス（LPガス）は、ガスボンベと簡単な設備があれば、どこでも供給することが可能です。そのため、プロパンガスは全国各地で供給が行われています。居住エリアのサイズが限られている地方の市町村などでは、都市ガスのガス導管を敷設するよりもプロパンガスを配送する方がコスト効率が高いため、主要な熱源としてプロパンガスが活躍しています。つまり、都市ガスはガス導管のある都市部でしか供給できないのに対し、プロパンガスは全国どこでも供給が可能というわけです。

都市ガスとプロパンガスの料金を比べると、都市ガスの方が安く、プロパンガスの方が高い傾向があります。その主な理由には以下のようなことが挙げられます。プロパンガスは都市ガスと比べて供給（ボンベの配送）にかかるコスト（配送費・人件費）が高い。プロパンガスは販売店の数が多く、規模もばらばらなため、消費者にとって価格の比較が難しい。そのため販売店同士が価格競争にさらされてこなかった。ボンベを契約者宅まで運ぶという供給方法から、どうしても都市ガスと比べてプロパンガスのコストは高くなってしまいます。しかし、料金が都市ガスに勝ることは難しいとしても、安い販売店を選んで切り替えることで、ガス代を今以上に下げられる可能性は大いにあります。なかなかガスの種類を気に掛けていない方も多いと思います。気になった方は、一度確認されてみてはいかがでしょうか?